徒然日記その106. なんでも相談できる人がいないの。 (7/16)
個性の尊重、個人主義・・・。戦後、日本に欧米個人主義が入ってきてさまざまな問題が積み重なってきたように思う。そもそもわが国で言われる個人主義は、欧米個人主義とは違っている。都合のいい部分だけ欧米個人主義のマネをして、重要な部分をおざなりにしてきたと思うのだ。
こういう例を紹介しよう。アメリカの大学に滞在していた日本人が、アメリカの大学生に聞いてみたそうだ。日本の中学生や高校生の自殺の原因として「自分の心をすっかり打ち明けてとことんまで話のできる相手が誰もいない悩み」があるが、どう思うか?と。学校の先生は悩み事の相談に乗ってくれないし、同級生は受験のライバルで、両親は勉強しなさいの一点張りで、心を打ち明けることなどできないとうことである。
すると多くのアメリカ人学生は驚いたことに笑い出したそうである。おかしくてたまらないというのだ。アメリカ人学生はこう説明した。「本当に大切なことは、友人はもちろん、親にも話したことはない。先生や他人と相当深く色々な議論はするが、それは、自分の心の中の大切な問題について自分で決定する手がかりを得るためであって、問題そのものを打ち明けることはしない。個人が本当に個人である部分は、他人に言えない部分であって、それを明かすことは自分の存在を危険にさらすようなものだ。」と言うのである。だから、何もかも打ち明けられる他人がいないことで自殺するなんて愚の骨頂であるらしい。だから笑われるのであろう。(鈴木孝夫著「閉ざされた言語・日本語の世界」)
これが欧米の個人主義なのである。確固たる自我があってこその「個人」であり、その「個人」を尊重するのが欧米式個人主義なのである。だから、自我が確立されていないフニャフニャな日本人に個人主義だとか個性の尊重なんて言っても無理なんである。欧米に笑われるのがオチである。
みなさんはどう思いますか?
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